京都ぴあフィルムフェスティバル2025
News
PFFとは?
ぴあフィルムフェスティバル(PFF)は"映画の新しい才能の発見と育成"をテーマに1977年にスタートした映画祭です。
メインプログラムは世界最大級である自主映画のコンペティション「PFFアワード」。入選者の中からのちにプロの映画監督として活躍する人が190名を越え 若く新しい才能が集う場所として広く認知されてきました。
PROGRAM
京都ぴあフィルムフェスティバル2025、
いよいよ開幕です。
全国795作品から選ばれた入選22作品が、映画の街・京都に集結。 若き才能が語る“今”と“これから”を、スクリーンとアフタートークで体感してください。
オープニングでは、手塚眞監督が来場し、伝説の自主映画『MOMENT』のデジタルレストア版を特別上映。4日間で15名のゲストが来場し、10代は無料ご招待。
映画を通して、誰かの人生が動き出す瞬間に、ぜひ立ち会ってください。

PFFアワード 2025
A-Iの9プロラム構成で上映。
京都を舞台にした映画、京都の監督も!
-
プログラムA
「惑星イノウエ」
監督:鈴木大智 -
プログラムA
「マイ スモール ワールド」
監督:丸岡優月 -
プログラムA
「ノイズの住人」
監督:アンドレス・マドルエニョ -
プログラムB
「空回りする直美」
監督:中里ふく -
プログラムB
「ワンダリング・メモリア」
監督:金内健樹 -
プログラムB
「紅の空」
監督:瀨川翔 -
プログラムC
「名前をつけるのは、これから」
監督:直林水悕 -
プログラムC
「カクレミノ」
監督:澤田晴 -
プログラムC
「CROSS-TALK」
監督:原田捷 -
プログラムD
「屈折の行方」
監督:鴨林諄宜 -
プログラムD
「ロ-16号棟」
監督:井上優衣 -
プログラムD
「人生はいつだってHARDだ」
監督:笠原崇志 -
プログラムE
「BRAND NEW LOVE」
監督:岩倉龍一 -
プログラムE
「僕はガタロウ」
監督:久保地穂乃 -
プログラムF
「Caravan」
監督:庄司皓 -
プログラムF
「黄色いシミ」
監督:野村一瑛 -
プログラムG
「傷ついた天使」
監督:田辺洸成 -
プログラムG
「アンダー・マイ・スキン」
監督:細川巧晴 -
プログラムH
「PEAK END」
監督:シン・チェリン -
プログラムH
「あの頃」
監督:戸田遥太 -
プログラムI
「郷」
監督:伊地知拓郎 -
プログラムI
「宮沢さんは剥がさせないっ!」
監督:金澤誠人
SCHEDULE
予告編なしで、本編からの上映となります。開映後は入場できませんのでご注意ください。
上映日 | 開演時間 | 上映作品 |
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上映日 | 開演時間 | 上映作品 |
11/ 13 (木) |
15:00~ | 【オープニング作品】
|
17:30〜 | 【PFFアワード2025】 Aプログラム
★ゲスト |
|
14 (金) |
14:00~ | 【PFFアワード2025】 Bプログラム
|
17:30~ | 【PFFアワード2025】 Eプログラム
★ゲスト |
|
15 (金) |
11:00~ | 【PFFアワード2025】 Fプログラム
★ゲスト |
13:45〜 | 【PFFアワード2025】 Gプログラム
★ゲスト |
|
16:45〜 | 【PFFアワード2025】 Hプログラム
★ゲスト |
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16 (土) |
11:00~ | 【PFFアワード2025】 Cプログラム
★ゲスト |
13:45〜 | 【PFFアワード2025】 Iプログラム
★ゲスト |
|
16:45〜 | 【PFFアワード2025】 Dプログラム
★ゲスト |
※全プログラムとも、録画・録音機器、及びPCの会場への持ち込みは禁じられています。
※やむを得ない事情により、プログラムおよびゲストが予告なく変更になる場合もございます。あらかじめご了承ください。
日 程 |
2025年11月13日(木)〜16日(日) 2025年11月13日(木)〜16日(日) *開場時間は上映時間の15分前です。 |
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会 場 |
![]() 京都文化博物館 3Fフィルムシアター アクセス |
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TICKET
Pコード:555-628
【 会員登録必要なし 】
10月8日(土)20時より
チケットぴあにて好評販売中!
販売期限:各上映開始時間まで
日時指定/整理番号付き自由席券 ※事前にインターネット購入か、セブンイレブン店内のマルチコピー機で購入後、発券したチケットをご持参の上でご来場ください。
[チケットぴあ購入方法] チケットぴあのホームページ、または、セブンイレブン店内のマルチコピー機で購入できます。
①インターネット購入 [会場でのチケット販売について] 会場窓口でも、上映日当日にチケットを販売いたします。販売枚数には限りがありますのでご了承ください。
※チケット購入方法に関するお問い合わせは、チケットぴあヘルプページ「ヘルプ検索」にてお問い合わせ内容に関連するキーワードをご入力いただき、該当のFAQをご確認ください。 |
料 金 |
※学生・博物館友の会・障がい者の方は、入場時に証明できるものをご提示ください。
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ダウンロード |
![]() ▲
フライヤーPDFのダウンロードは こちらから |
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【オープニング作品】
Opening
手塚眞監督、幻の傑作、ついに上映!
- 11月13日(木)15:00~
『MOMENT』
1981年/75分/カラー/デジタル上映
監督・脚本:手塚 眞
撮影:今関あきよし
出演:矢野ひろみ、今井 萠、斉川由美、西村良明、
小林ひろとし、船越栄一郎
画面のスミまで青春のイタズラ!手塚眞8ミリ代表作
18歳。受験を控えた手塚眞は考えた。「漫画をそのまま映画にできないか? 映画の魅力を全部詰め込んで!」 一夜で書き上げた伝説のシナリオを、19歳で映画化。自主映画の金字塔、奇跡の8ミリエンターテインメント映画がデジタルレストアによってスクリーンに甦る!!
来場・アフタートーク予定

手塚 眞
【コンペティション部門】
PFFアワード 2025
上映作品ラインナップ

- 11月13日(木)17:30~
『惑星イノウエ』
監督:鈴木大智
(22歳 / 東京造形大学 造形学部 映画・映像専攻)
★映画ファン賞(ぴあニスト賞)
- 2025年/カラー/54分
- 監督・脚本・撮影・美術:鈴木大智/音響:武内伊吹/脚本協力:向駒木潤/撮影助手:高妻雄彪
- 出演:鈴木大智、赤池那央貴、菊地恵泉、高妻雄彪、昂我、武内伊吹、仮谷玲奈
摩訶不思議な人形劇が織り成す現代社会
会社を辞めてニート生活中の井上マサキは、ある日、謎の宇宙人によってクローゼットから不思議な惑星イノウエに送られる。迷い込んだ先には自分と同様、大量生産された井上マサキたちが暮らしていた。宇宙的な広がりを見せながら、個人のアイデンティティの揺らぎ、自己の確立そして成長を描く、奇天烈な人形劇映画!
来場・アフタートーク予定

鈴木 大智
2002年、東京都生まれ。幼い頃から絵や粘土細工に親しみ、創造力を培う。東京造形大学映画・映像専攻で学び、本作は卒業制作。卒業後はアルバイトをしながら制作を続け、現在、次回作を構想中。
『マイ スモール ワールド』
監督:丸岡優月
(21歳 / 名古屋学芸大学 映像メディア学科)
- 2025年/カラー/11分
- 監督・脚本:丸岡優月/プロデューサー:小山芽郁/撮影:篠瀬颯人/照明:佐伯 蓮/録音・整音:田邊汐梨/美術:後藤健汰/音楽:竹之内 奏
- 出演:小松陽葵、清水紗帆、伊藤七海、オペラミュージカルSPICA
少女たちの瑞々しい”小さな一歩”
不登校のなつきは、ミュージカル学校に通う小学5年生。「学校は来ないのに、ここには来るんだね。」と同じ学校に通うあやは冷たく言い放つ。それでも、ひとりひたむきに練習するなつきの姿を見つめるあや。やがて二人の関係に微妙な変化が訪れ…。様々な葛藤を抱える少女達が、迷いながらも支え合う姿を通して観客にエールを届ける。
来場・アフタートーク予定

丸岡 優月
2003年、愛知県生まれ。名古屋学芸大学映像メディア学科で仙頭武則氏に学ぶ。本作に登場するミュージカル団体SPICAには、自身が小学4年から在籍している。現在、卒業制作を制作中。
『ノイズの住人』
監督:アンドレス・マドルエニョ
(30歳 / 武蔵野美術大学大学院 映像・写真コース)
- 2025年/カラー/48分
- 監督・撮影・編集・プロデューサー:Andres Madrueno/プロデューサー・音楽:津隈もるく/プロデューサー・美術・衣装・音楽:朋佳/撮影助手:金子真大/美術補佐:瓦田紗希、林ノ中道六/録音:TOKABI、神田萌果/音楽:定久慎平、KAWAII FROM HELL、Andres Madrueno、Clara Gallas Ortiz、Rodrigo Alvarez/制作:TOKABI
- 出演:神田萌果、金子真大、猪狩弥生、柴田桜子、大重わたる、野間清史、大間華奈子、佐藤 駿、川合 凜、Guillermo Lopez、小林 篤、藤井ちより、田代小夏、西岡サヤ、森川詩乃、寺崎知喜、斉藤諒平、定久慎平、はっか、千岩、真鍋康太、森谷颯太、何 英傑、Gesang Meiduo、小幡悦子、瓦田紗希、矢部もなみ、清成月恵、リリセ、Andres Madrueno、朋佳、津隈もるく、小野寺成月
“創作×お金×才能”映画制作のリアル
東京郊外のアパートの同じ部屋で共同生活をする灯郷、飛鳥、徹の男女三人組は映画制作を志す仲間同士。お金が無くても、自由が無くても、映画のためならどんな困難でも乗り越えられると思っていた彼らの前に、否が応でも現実の問題が立ち塞がる。東京に住むメキシコ人監督が独自の感性で描く青春群像劇。
来場・アフタートーク予定

アンドレス・マドルエニョ
1994年、メキシコ生まれ。2021年に来日し、翌年、武蔵野美術大学大学院に入学。制約や偶発性への反応に着目し、即興と集団創作による映画制作を研究。卒業後も日本を拠点に制作を続けている。
- 11月14日(金)14:00~
『空回りする直美』
監督:中里ふく
(20歳 / 東放学園映画専門学校 映画制作科)
★グランプリ
★エンタテインメント賞(ホリプロ賞)
- 2025年/カラー/44分
- 監督:中里ふく/脚本:金子比隆/プロデューサー:黛 虹南/撮影:矢崎紘亮/撮影助手:伊藤将太/照明:福田 萌/照明助手:多田情一、松岡桃紅/録音:川野 環/録音助手:岡田結子、田中一輝/美術:山本なつみ/衣装:日高千歩/編集:守屋奏雅/スクリプター:西村咲弥香/助監督:長谷川祐哉、渡邉知弥、角田智人/制作担当:三村誓哉、林隼太朗/音楽:2bit、齊藤星那、木下一心
- 出演:安達木乃、篠原雅史、大重わたる、荻巣望夏、梶原かなめ、石島ゆう子、平山さゆり
困難を笑い飛ばす力強さとヒップホップ
直美は、発達障害とチック症を抱える兄・慎吾と父親との3人暮らし。兄と父親は衝突が絶えず、自身もバイト先で失敗ばかりだが、持ち前の明るさで兄を見守る日々を楽しく生きている。しかしある日、公園での言動が意図せず慎吾を傷つけてしまう…。困難を抱えながらも、豊か過ぎる個性を湛える兄妹の姿をユーモラスに描く。

中里ふく
2004年、東京都生まれ。中学の頃から映画に惹かれ、東放学園映画アニメCG専門学校に入学。本作は卒業制作。人への好奇心や社会への違和感、強い関心が創作の原動力になっている。ホラー漫画が好き。
『ワンダリング・メモリア』
監督:金内健樹
(35歳 / フリーター)
- 2025年/カラー/18分
- 監督・脚本・撮影・編集・音楽・演出・企画:金内健樹/撮影・演出・助監督・企画:倉里 晴
- 出演:倉里 晴、金内健樹
「記憶」と「場所」と「幽霊」と。
幼い頃に住んでいた団地がもうすぐ取り壊されると知ったハルカは、同棲する恋人のナツキと共に団地へ夜の散歩に出かける。辿り着いた寂しげな団地、そこでハルカは、かつて立ち入り禁止の屋上で、幽霊を見た記憶を思い出す。ノスタルジックな記憶が、鮮明に蘇り現実をも侵食していく。劇団を主宰する監督によるホラー。

金内 健樹
1989年、東京都生まれ。2019年に演劇団「盛夏火」を設立し、自宅団地の一室を舞台とした「団地演劇」シリーズを上演。近年、自主映画制作を始める。ホラー映画音楽の作曲家としても活動中。
『紅の空』
監督:瀨川 翔
(17歳 / 三田国際科学学園高校)
★審査員特別賞
- 2025年/カラー/39分
- 総監督:瀬川 翔
- 出演:西山侑希、沓澤 幸、柳橋歩武、西畑 馨、河野帆香、金子先生、世良先生、古田莉子
赤い空の下で抗う高校生の憂鬱
環境の汚染で空が真っ赤に染まった日本。札幌から東京に進学した高校生・柏木糸は、閉塞感が漂う社会の中で友達と出会い、初恋を経験する。選べない世界で、それでも何かを掴もうともがく青年の姿を独特な色彩で鮮烈に描く。若干17歳にして数多くの作品を制作する監督が、大胆に、そして繊細に”社会の在り方”を活写。

瀨川 翔
2007年、東京都生まれ。中学でドラマ制作等に取り組むゼミを修了し、映像制作の有志団体「ニウマコロン」を設立。前作『畜群』は「高校生のためのeiga worldcup2024」で上映。三田国際科学学園高校在籍。
- 11月16日(日)11:00~
『名前をつけるのは、これから』
監督:直林水悕
(29歳 / 会社員)
- 2025年/カラー/39分
- 監督・脚本・撮影・編集:直林水悕/照明・録音・整音:岩瀬 航/美術:藤澤美瑳/プロデュース:小野航汰
- 出演:関 淳平
新たな生命の誕生に伴う戸惑いと責任
フードデリバリーの配達員をしながら自主映画を作っている28歳の山村幸彦は、パートナーのかえでとの間に新しい命を授かった。幼少期に父親に捨てられ、自分は父親になれるのだろうかと葛藤する山村は、その思いを新作の脚本に込めていく。戸惑いと責任に揺れる山村の姿をカメラは寄り添いながら記録して行く。

直林水悕
1995年、福岡県生まれ。高校時代、文化祭で映画を初めて撮り、面白さに目覚める。東京大学在学中もサークルで映画を制作。現在は映像制作会社でテレビ番組の演出を手掛ける傍ら、自主制作を続ける。
『カクレミノ』
監督:澤田 晴
(22歳 / 長岡造形大学 視覚デザイン学科)
- 2025年/カラー/35分
- 監督・脚本:澤田晴/撮影:鈴木涼馬、村岡弥和
- 出演:八巻 港、重住百慧
イマジナリーフレンド?側に居るよ。
16歳の谷川司は、転校して以来、クラスでいじめを受けていた。ある日、そんな司の前に学ランを着たひょっとこのお面を被った少女・文が現れる。周りからは見えず、筆談で語り掛ける彼女を、イマジナリーフレンドだと考える司だが…。社会から隔絶される少年少女の孤独な魂が共鳴する。合唱曲の「怪獣のバラード」が印象的。
来場・アフタートーク予定

澤田 晴
2002年、福井県生まれ。幼少期から絵を描くのが好きで、2021年に長岡造形大学視覚デザイン学科に入学。翌年に初めてドラマ映像を制作し、卒業制作で本作をつくる。現在、映像制作会社に所属。
『CROSS-TALK』
監督:原田 捷
(24歳 / 会社員)
- 2025年/カラー/26分
- 監督・脚本・編集:原田 捷/助監督:吉田 嶺/撮影:大石泰司/照明:鈴木聖都/録音:林田颯汰/制作:佐川尚央/撮影助手:伊藤圭佑、高上雄太/録音助手:童 寧馨
- 出演:兼高 哲、愛織、原 恭士郎、田村魁成、相馬航佑、谷口昌英、天野眞之、尾崎行丈
氾濫から見極める大切なもの
テレビ局で視聴者からの電話対応のアルバイトをする時田は、寄せられるクレームを聞き流して過ごしている。そんなある夜、バイトの後輩・船井から、夜道で男に手を掴まれたと電話が掛かってくるが、日々の染み着いた対応が取り返しのつかない事態となる。監督のアルバイト経験からインスピレーションを得た、真に胸に迫る物語。
来場・アフタートーク予定

原田 捷
2001年、神奈川県生まれ。早稲田大学文学部で哲学、映画理論を専攻。映画美学校、ニューシネマワークショップなどで映画制作を学ぶ。現在は都内映画館でアルバイトしながら、自主映画を制作している。
- 11月16日(日)16:45~
『屈折の行方』
監督:鴨林諄宜
(25歳 / フリーター)
- 2025年/カラー/66分
- 監督・脚本:鴨林諄宜/撮影・カラーグレーディング:松田恒太/照明:勅使川原笙太、内田宗一郎/録音・整音:藤澤悠人/編集:松本大志/助監督:山中隆史、西崎羽美、太田理恵/車両:勅使川原笙太/機材協力:色川翔太、河野恭平、中江文江
- 出演:今野雅夫、宮本伊織、宮田亜紀、山本真莉、池内祥人
過去への贖罪が行き着く先にあるもの
かつて小学校の教師をしていた金子は、生徒のいじめにより退職し、現在は実家の一軒家でひとり静かな生活を送っている。ある日、教え子である深見が、大学の卒業制作として、金子のドキュメンタリーを撮ろうとカメラを向け始めるが…。巧みな構造で、加害者と被害者の心理描写を恐ろしい程に活写したサスペンス。

鴨林 諄宜
1999年、大阪府生まれ。京都芸術大学映画学科で映画制作を始め、卒業後、映画を撮り続けるために映画美学校に通う。現在はアルバイトをしながら、大学と映画美学校で出会った人々と自主制作を続ける。
『ロ-16号棟』
監督:井上優衣
(21歳 / 武蔵野美術大学 造形構想学部 映像学科)
★審査員特別賞
- 2025年/カラー/11分
- 監督・脚本・撮影・録音・編集・衣装・美術:井上優衣/助監督・撮影助手:井上二胡/助監督:金城明里/撮影助手:高瀬 結/制作:黒米穂美果、関本あみる、高山桃花、吉田 花/絵:三浦 繭
- 出演:大倉舞子、廣田直己
とある団地でのボーイミーツガール
取り壊しの進む古い団地で、かつて同じ幼稚園に通った少女るいと少年うえきは再会を果たす。工事の金属音の響く中、るいは夢中で絵を描き続け、うえきはるいを優しく見守る。ずっと変わらない、変わることを拒んできた少女の独特な眼差しを通して模索する。全編を通して、何故か不思議な懐かしさも感じさせる或る団地の記録。

井上 優衣
2003年、茨城県生まれ。武蔵野美術大学映像学科に入学し、2年生の時に授業で映画制作を行なったのを機に映画づくりに興味を持つ。現在は卒業制作として、初の長編に取り組んでいる。
『人生はいつだってHARDだ』
監督:笠原崇志
(30歳 / 俳優)
- 2025年/カラー/34分
- 監督・脚本・録音・編集:笠原崇志/撮影・美術・照明:服部明生/整音:若月ルーク
- 出演:笠原崇志、服部明生
倦怠感に塗れた日常の中からの逃避行
30歳で無職のたかしは、甘栗屋で働く40歳のあきおのアパートに転がり込み、自堕落な生活を送っている。そんなたかしを優しく見守るあきおだが、ある日、出かけた登山で二人は激しく衝突、その関係性は確実に変わろうとしていた。焦燥感に追い立てられる男の姿を切実に映し出す。渋谷スクランブル交差点にある甘栗屋で撮影。
来場・アフタートーク予定

笠原 崇志
1994年、宮城県生まれ。21歳で第28回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストに出場し、審査員特別賞を受賞。奥田庸介監督の『青春墓場』(23)で初主演を果たす。さらに人生を変えるため、本作をつくった。
- 11月14日(金)17:30~
『BRAND NEW LOVE』
監督:岩倉龍一
(22歳 / 東京造形大学 造形学部 映画・映像専攻)
★準グランプリ
- 2025年/カラー/84分
- 監督・脚本・編集:岩倉龍一/撮影:遠藤有紗/録音・整音:鈴木大智/助監督:笹本陽介/音楽:DJ MAYAKU/編集:鈴木 寿/タイトルデザイン:近藤唯士/クレジットデザイン:仲原かれん
- 出演:吉川侑那、菊地恵泉、新川華那、岩倉龍一、川部良太
コーヒーカップが織りなす恋愛模様
倦怠期を迎えている若い男女のカップル・唯子と研一。研一の誕生日が近づく中、2人は唯子の叔父が営む古道具屋でアルバイトをすることに。環境が変わっても、小さな事で言い争いばかりの2人は、さまざまな出会いを通して、人間関係を再発見して行く。不器用な二人の選択から、他人と一緒にいる事の本質を見つめ直す。
来場・アフタートーク予定

岩倉龍一
2002年、神奈川県生まれ。東京造形大学映画・映像専攻で映画制作を学び、本作が初の長編監督作。現在、横浜シネマリンで勤務しながら、一般社団法人こども映画教室のスタッフとしても活動中。
『僕はガタロウ』
監督:久保地穂乃
(24歳 / フリーター)
- 2025年/カラー/18分
- 監督・脚本・編集:久保地穂乃/演出:犬塚幹太、入江生真/撮影:市川雄大、羽田光輝、山田虎之介/録音:橋口亮介、立脇実季/録音・美術部:千葉氣弓/昆虫操演:髙橋 広
- 出演:桂木友椰、八島 望、山田虎之介、立脇実季、高見亮子、入江生真、髙橋 広
認めてくれる人がいれば、”好き”を続けられる
本好きな高校生・コタロウは、学校の廊下で転校生・ユキコとぶつかったことをきっかけに、虫オタクのユキコに珍種のオオトラカミキリを探しに行こうと誘われる。実は虫が大の苦手なコタロウだが、ユキコの勢いに飲まれて虫取りに同行することに。虫に没頭するユキコと、それを支えるコタロウの姿を通して、豊かな生き方を問いかける。
来場・アフタートーク予定

久保地穂乃
2000年、東京都生まれ。青山学院大学比較芸術学科で三浦哲哉氏に学び、トリュフォーの研究論文を執筆。卒業後、映画美学校に入学し、魅力的な友人らを撮りたいという思いから本作を制作。現在、同校高等科。
- 11月15日(土)11:00~
『Caravan』
監督:庄司 皓
(23歳 / 同志社大学)
- 2025年/カラー/59分
- 監督・脚本:庄司 皓/撮影: 松中晏人/製作:伊藤凜太朗/編集: 金 善中/助監督:東海林憲吾/音声:増田真也/照明:千代澤令大/音楽:若松大輝/脚本協力: 磯田健太/機材協力: 孫崎雄太/スチール: 渡部桔平
- 出演:若松大輝、森本志門、黒嵜遼介、西來英太
多幸感が溢れる男4人の卒業旅行
大学生活最後の旅に出た男性4人組は、卒業後に別の道を歩むことが決まっている。将来への不安や葛藤からの逃避行のように旅をする彼ら。心地よい時間が流れる中、ワカマツはある問題を抱えていた。印象的な長回しやロングショットを用いながら、私的で詩的な旅の記録が、大切な記憶とは何か、を観客に問い掛ける一本。
来場・アフタートーク予定

庄司 皓
2002年、宮城県生まれ。同志社大学政策学科卒業。大学のサークルで映画づくりを始める。ジョナス・メカスの『ウォールデン』(69)を観たことをきっかけに、本作を制作。現在、会社員。
『黄色いシミ』
監督:野村一瑛
(29歳 / フリーター)
★観客賞
- 2025年/カラー/32分
- 監督・脚本・編集:野村一瑛
- 出演:河野宏紀、原 恭士郎、高橋虎之介、川端康太
ワンカットで撮影された狂気の沙汰
闇バイトの運転手・佐藤は、匿名の人物からの指示に従い、三人の男を車に乗せてある計画を実行する為に目的地に向う。実行後、慌てて戻ってきた男達だが、極度に怯えたひとりが車内で硬直してしまう…。普通の男達の人生が崩れていく恐ろしさをワンシーンワンカットで克明に描く。2022年グランプリ受賞作『J005311』主演俳優による渾身の一作。
来場・アフタートーク予定

野村 一瑛
1995年、東京都生まれ。桜美林大学を卒業後、俳優として活動を始める。2022年に俳優養成所の同期だった河野宏紀が監督した『J005311』で初主演。作品はPFFアワード2022でグランプリを受賞。
- 11月15日(土)13:45~
『傷ついた天使』
監督:田辺洸成
(21歳 / 青山学院大学 総合文化政策学部)
- 2025年/カラー/96分
- 監督・脚本・編集・企画原案:田辺洸成/プロデューサー・企画原案:大田 健/助監督・企画原案:大野善徳/撮影・機材統括:稲治佑樹
- 出演:古賀惇之助、大田 健、稲葉釈阿、シモンズ尾関豪、大野善徳
青年が巡る、奇妙なロードムービー
東京での忙しない日常に嫌気がさした青年ジュンは、ある日、一人暮らしの部屋を出ることに。夜を過ごした公園でホームレスに荷物を盗まれながらも、僅かなお金だけを持って旅を続ける。多種多様な人々と触れ合う中で、ジュンは追い求めていた何かを掴み始めていく。監督は、昨年も『さよならイカロス』で入選。

田辺 洸成
2003年、福岡県生まれ。高校時代の作品がTOHOシネマズ学生映画祭等で上映され、前作『さようならイカロス』はPFFアワード2024に入選。現在、青山学院大学総合文化政策学部に在籍。
『アンダー・マイ・スキン』
監督:細川巧晴
(21歳 / 京都芸術大学 芸術学部 映画学科)
★審査員特別賞
- 2025年/カラー/20分
- 監督・編集:細川巧晴/企画・脚本:鈴木美由紀/撮影・グレーディング:小西谷 柊/録音・整音:辻 桜花/美術・助監督:寺井美紀/照明:井原悠智/音楽:鎌谷ヒロト
- 出演:鈴木美由紀、藤井ゆうき、井原悠智、定行菜々香、吉田憲義、水野彩美、鳴瀧彩乃、辻 菜々葉、中川彦翔、中久保諒都、細川巧晴
ただひたすらに愛を叫ぶ少女の物語
父親と二人暮らしをする17歳の少女はある少年に想いを寄せている。少女の一途な想いは時に常識を逸して、時に理解を超える。学校での孤立、外界との摩擦を起こしながらも、少女は少年への想いを加速させて行く。人を想うという、誰もが知っている原初的で強烈な感情を苛烈に映像化。主演女優の強烈な個性が際立つ意欲作。
来場・アフタートーク予定

細川 巧晴
2003年、富山県生まれ。高校まで絵を学び、京都芸術大学映画学科で映画制作を始める。2年生の時、ドキュメンタリーゼミで友人と2人で作品を制作。劇映画は本作が初の監督作。現在、同学科在籍。
- 11月15日(土)16:45~
『PEAK END』
監督:シン・チェリン
(26歳 / 京都芸術大学 芸術学部 映画学科)
- 2025年/カラー/120分
- 監督:シン・チェリン
- 監督:シン・チェリン/撮影:清水歩夢、西尾千裕/録音:キム・スビン/編集:西尾千裕
- 出演:シン・チェリン、伊丹そら
今度さ、宇宙にジャムサンド飛ばさない?
ソウルから京都にきたリン、沖縄から京都にきたそら。大学で映画を志す2人はお互いを撮り合うことで対話を重ねる。ジャムサンドを空に飛ばしたい、カメラを万引きしたい、沖縄でそらのルーツを辿りたい、沢山のやりたい事をフィルムに焼き付ける2人の対話は、主観と客観を曖昧にしながらお互いのアイデンティティを探究して行く。
来場・アフタートーク予定

シン・チェリン
1998年、韓国生まれ。京都芸術大学映画学科で北小路隆志氏らに学ぶ。卒業制作でつくった本作は芳泉文化財団の映像研究表彰で大賞を受賞し、第21回大阪アジアン映画祭でも上映。
『あの頃』
監督:戸田遥太
(18歳 / 埼玉県立松山高等学校映像制作部)
- 2025年/カラー/11分
- 監督・脚本・撮影・美術・編集:戸田遥太/撮影・照明:下村碧音/美術・照明・選曲・編集:大石 翼/美術:村岡晃基/録音:伊藤烈地一、菅嶋アレックス
- 出演:村岡晃基、大石 翼
少年と泥団子と将来の夢
平凡な日々を送る高校生・村岡は、ある日、今まで話したこともないクラスメイト・大石と知り合う。実施された「進路希望調査」に悩む村岡は、子供の頃に作った泥団子を今も大切に育て続ける少し不思議な大石の言葉から、忘れていた何かを思い出して行く。夢を見ることの大切さ、夢に挑戦する勇気を改めて問い掛ける。
来場・アフタートーク予定

戸田遥太
2007年、埼玉県生まれ。小学生の頃より映画監督を志す。埼玉県立松山高校に入学後、映像制作部に所属。主に脚本・監督を担当し、本作は4本目の監督作。2025年春に卒業し、現在浪人中。
- 11月16日(日)13:45~
『郷』
監督:伊地知拓郎
(27歳 / 映画監督)
- 2025年/カラー/93分
- 監督・脚本・編集・撮影監督・音楽:伊地知拓郎/プロデューサー・衣装・美術・制作:小川夏果
- 出演:泉澤祐樹、小川夏果、古矢航之介、阿部隼也、千歳ふみ
マジックアワーに描かれる静謐な映像詩
プロ野球を目指す鹿児島の高校球児・岳は日々の過酷な練習を耐えていた。そんな岳に様々な人生の困難が訪れる時、担任教師、幼馴染らとの交流を通して、自身が生まれ育った鹿児島の場所の記憶が鮮明に蘇って来る。雄大で美しい自然を舞台に、人間の尊厳と命の尊さを深く考える。鬼気迫る野球部の練習シーンは圧巻。
来場・アフタートーク予定

伊地知拓郎
鹿児島県出身。北京電影学院監督学科2022年卒。本作は2024年上海国際映画祭アジア新人部門に日本人歴代最年少ノミネート、重慶35mm批評家週間で最優秀批評家賞を受賞。鹿児島を拠点に新作制作中。
『宮沢さんは剥がさせないっ!』
監督:金澤誠人
(16歳 / 東京都立工芸高等学校 マシンクラフト科)
大好きなあの娘のことをもっと知りたい!
高校生・戸倉心は、同じクラスのマスクの女子・宮沢紗奈に一目惚れする。少しずつ距離を縮めて、仲良くなったのに、マスクのせいで宮沢さんの笑顔は見えない日々。そんなある日、心は友達2人の協力を得て、彼女のマスクを剥ぐ計画を企てる。滑稽なまでに初々しい少年達の行動を、アニメーションも交えてポップに描く。

金澤誠人
2008年、ベトナム生まれ。東京都立工芸高校マシンクラフト科に入学後、1年生の時から映画づくりを始める。現在、映画研究部部長。2024年からYouTubeで「MAKONEKO」として活動している。